hacca’s memo

I do not seek, I find

Behind the Mac Appleが成し遂げたこと

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アップルが10月30日米国東部標準時間午前10時(日本時間10月30日 午後11時)よりニューヨークにあるBrooklyn Academy of MusicのHoward Gilman Opera HouseでApple Special Event October 2018を開催した。
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今回のイベントでは新型Macや生体認証Face IDを搭載した新型iPad、アクセサリーのApple Pencilなどが発表されるのではないかとAppleファンのみならず世界中のプロクリエイターたちがその行方を固唾を呑んで見守っていただろう。



新型iPad Pro

「すべてが新しい。すべてがスクリーン。すべてがパワフル。」
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2010年に発表された当時はスマートフォンネットブックの間を担うプロダクトとして登場、いわゆるタブレット端末なのだが年々業界が減衰の一途を辿るなか今回発表されたiPad ProはApple製品の中で最も革新的に美しく、桁外れにパワフルなiPadにその姿を変え、初代iPad登場に次ぐ衝撃となった。
価格は以下の通り

11インチ 12.9インチ
Wi-Fiモデル Cellularモデル Wi-Fiモデル Cellularモデル
64GB ¥89,800 ¥106,800 ¥111,800 ¥128,800
256GB ¥106,800 ¥123,800 ¥128,800 ¥145,800
512GB ¥128,800 ¥145,800 ¥150,800 ¥167,800
1TB ¥172,800 ¥189,800 ¥194,800 ¥211,800

すべて税抜となっている。
詳しいスペックについては他のブログでも散々載っていると思うので省きたいと思う。

変わったこと

ベゼルレスデザインへ

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新型iPadで一番の進化はホームボタンを廃止しベゼルを狭く、スクリーンを広げたオールスクリーンデザインになった。

Face ID搭載へ

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ホームボタンが廃止され代わりの生体認証としてFace IDに切り替えが行われた。
しかし今までiPhoneに搭載されてきたFace IDと違うのはiPad Proに搭載されたFace IDは本体が横向きでも使えるところ。アニ文字やポートレートモードでの写真にも対応。

だけどノッチがない

ノッチ?、そんなものありません。Feca IDに必要なTrueDepthカメラは本体上のベゼルに収まった、本来の理想のオールスクリーンデザインへ。

筐体デザインは一新

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今までiPadに採用されてきた丸みを帯びたデザインに反し、新型iPadにはiPhone 5/5s /SEに似たデザインへ。

イヤホンジャックがなくなる

iPad史上初のイヤホンジャックとの決別。

USB-Cの搭載

USB-Cの搭載によりこれまで採用されてきたLightning端子が廃止された。しかしこれは前向きな進化だ、今やiPad Proシリーズは名前にもあるようにプロフェッショナルに向けた製品だ、USB-Cを搭載することによりPCライクに使えるようになった。例えばUSB-C対応ディスプレイにCケーブル1本で出力したりカメラと繋いで写真をすぐプレビューしたりと何かと便利なのだ。さらにiPhoneにさせばiPadからiPhoneに充電ができてしまう。
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CPUが強化

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iPhoneXSシリーズに搭載されたA12 Bionicの強化版「A12X Bionic」を搭載した。このCPUは4つの性能コア、4つの高効率コアの合計8コアを搭載。シングルコアの性能は最大35%高速化しマルチコアの性能は最大90%高速化した。さらに7コアのGPUを搭載することによりグラフィック性能が約2倍高速化。また毎秒5兆のタスクをこなす、ニューラルエンジンも搭載。

ディスプレイが強化

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iPad Pro 10.5インチモデルはRetinaディスプレイだったが
ディスプレイがエッジの端まで広がっているためiPhoneXRにも搭載されているLiquid Retinaディスプレイを採用。モノは変わったが解像度も同じ264ppi、また同じく120HzリフレッシュレートのProMotionテクノロジーにも対応。

アクセサリーは?

相棒の「Apple Pencil」も頼もしく

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Apple Pencilも新しく生まれ変わりました。

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充電するためについていたLightningがなくなり代わりにマグネット充電に変更。一面が平らになりその面を新型iPad Proの右側にぱちっとくっつけると充電が開始される、これで紛失の心配がなくなった。さらに平らになっているところをダブルタップするとツールの切り替えが行える。
価格は1万4500円(税抜)

スマートキーボードはさらにスマートに

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あの段差が憎かったスマートキーボードだがそれがなくなりデザインが一新され名前も「Smart Keyboard Folio」に変更。
背面もカバーしてくれるのだがケースにはめるのではなく新型iPad Proには102個のマグネットが入っておりその強力な磁力によりパチっとくっつくのだ。
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さらにスマートコネクタの位置が変更されキーボードを開く際に手間がかかるのが改善された。おまけ程度だがスタンドの角度も2段階に変更できるようになった。
価格
11インチ用:1万9800円(税抜)
12.9インチ用:2万2800円(税抜)


新型MacBook Air

「世界に再び、軽さの衝撃を。」
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ディスコンされるかもと噂されていたMacBook Airだがその予想を大きく裏切り我々を大いに興奮させた。
ディスプレイはRetinaディスプレイに変更
価格
13万4800円(税別)

・1.6GHzデュアルコア第8世代Intel Core i5プロセッサ(Turbo Boost使用時最大3.6GHz)
・8GB 2,133MHz LPDDR3メモリ
・128GB SSDストレージ
Intel UHD Graphics 617

15万6800円(税別)

・1.6GHzデュアルコア第8世代Intel Core i5プロセッサ(Turbo Boost使用時最大3.6GHz)
・8GB 2,133MHz LPDDR3メモリ
・256GB SSDストレージ
Intel UHD Graphics 617

変わったこと

ディスプレイは美しく

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1440 x 900 → 2560 x 1600ピクセルに大幅に進化。

USB−C搭載 Thunderbolt 3対応

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キーボードがバタフライ方式へ

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セキュリティはTouch IDへ

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電源ボタンと兼用でTouch IDを搭載、Touch Barまでは要らないがTouch IDだけの搭載は最適解なのかも知れない。

新型Mac mini

「その進化はミニじゃない。」
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4年ぶり新型とあってかなり盛り上がったことだろう。もう出ないだろうと諦めていた人も多いはず。
しかしまたもAppleはその気持ちを大きく裏切った。
プロフェッショナルにシフトしたMac miniになって復活。

価格

8万9800円(税別)

3.6GHzクアッドコア第8世代Intel Core i3プロセッサ
8GB 2,666MHz DDR4メモリ
Intel UHD Graphics 630
128GB PCIeベースSSDストレージ

12万2800円(税別)

3.0GHz 6コア第8世代Intel Core i5プロセッサ(Turbo Boost使用時最大4.1GHz)
8GB 2,666MHz DDR4メモリ
Intel UHD Graphics 630
256GB PCIeベースSSDストレージ


しかも「Mac mini Pro」でもないのにスペースグレイで仕上げられたボディ。シルバーは無い。

メモリも最大64GBまで変更可

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もう一度言う、これは「mini」だ。

プロセッサも最大6コアのi7まで

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もう一度言う、これは「mini」だ。

外部端子も大幅に変更

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USB C(Thunderbolt 3)×4
USB A×2
HDMI 2.0(フルサイズ)×1
ギガビットEthernet×1
3.5mmヘッドフォンジャック×1
を搭載。

全て11月7日発売。

まとめ

今回の発表会はアートの街ニューヨークで行われた。
発表された製品は全てクリエイターたちに向けた製品がほとんどだった。
これはMacの向こう側で期待する人々に対してのAppleからの答えだったのかも知れない。
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なぜAppleはiPhone XRに夢中なのか

そもそもiPhoneXRとは

Apple社が2018年9月に発表したiPhoneLCDモデルの旗艦である。
同日にはOLEDモデルで昨年発売されたiPhone Xの正統後継機にあたるiPhone XS/XS Maxが発表となった。
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iPhoneXR , XS/XS Maxの比較

1つはその価格だ。
XRとXS/XS Maxの最大の違いといっても過言では無いだろう。
詳細を説明すると

税込 XS Max XS XR
64GB 124,800円 112,800円 84,800円
128GB 90,800円
256GB 141,800円 129,800円 101,800円
512GB 164,800円 152,800円

となっている。
上の表で価格を見比べると64GBだと少し不安だが128GBのモデルがXRにはある、価格も10万円以内とXSシリーズよりもかなり財布にも優しい価格設定になっている。


2つ目はカラバリだ。
iPhone XS/XS Maxはゴールド・シルバー・スペースグレイと高級感あふれるラインナップだがそれに対しiPhone XRはプロダクトレッド・イエロー・ホワイト・コーラル・ブラック・ブルーの6色と色鮮やかで高級感も兼ね備えている、さらにサイドフレームも各色に合わせた配色となっているためさらに一体感がまして綺麗に仕上がっている。


3つ目はサイズだ。
XSが5.8型OLED、XS Maxが6.5型OLEDなのに対しXRは6.1型LCDで本体/画面サイズは中間にあたる。
サイズ比較

サイズ XS XS Max XR
厚さ 約7.7mm 約7.7mm 約8.4mm
高さ 143.6mm 157.5mm 150.9mm
70.9mm 77.4mm 75.7mm
重量 177g 208g 194g


 

iPhoneXRの強み

それはバッテリーだ
バッテリー比較

バッテリー XS XS Max XR
通話時間 20時間 25時間 25時間
ネット利用 12時間 13時間 15時間
ビデオ再生 14時間 15時間 16時間
オーディオ再生 60時間 65時間 65時間
高速充電 50%/30分 50%/30分 50%/30分

 ここで何故OLEDモデルのXS/XS Maxが総合的に劣っているのか説明すると現在、単純にOLEDはまだ消費電力がLCDよりも高いためと推察できる。


iPhoneXRの弱み

それはカメラにある。
XS/XS Maxと比べカメラがデュアルレンズではなくシングルレンズのため望遠とポートレート性能で差が出てしまう、そもそも現行販売されているシングルレンズ搭載のiPhoneではポートレート被写界深度エフェクト)は使用できない。
しかしXRではソフトウェアによってそれを可能した。だがデュアルレンズ搭載のモデルと大きく違うのは被写体だ。ソフトウェアで被写体と背景を識別するため、その被写体は人物の場合にのみ限られる、しかしその『ボケ』は確かなものだ。実際に撮影してみたがソフトウェアで人物と背景を識別してボケさせていると思えず、レベルは高いが不自然な写真になることもあり得る。

 

iPhoneXRのLCD

iPhoneXSシリーズに使用されているのは前モデルのXで採用された白色発光OLEDではなくLG製の自発光OLEDのため、バッテリー性能は向上してはいるのだが今回 XRに採用されたLCDジャパンディスプレイ製のXRのためにチューニングされたディスプレイでとても高精細につくられ、さらにOLEDの強みは黒だがこのLCDも極限まで黒を追い求めたジャパンディスプレイの本気が現れたディスプレイだ。カタログスペックではXSシリーズが458ppiなのに対しXRは326ppiと数字では劣って見えるが実際に見比べて欲しい、実物を見ると驚くことにXRのディスプレイも鮮やかに再現性はとても高い、色の深さでは劣るかもしれないがXRで十分である。

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3D Touchの廃止とHaptic Touchについて

XRのみ3D Touchが廃止されているのは代わりになる技術が見つかった可能性が高く、代わりにHaptic Touchが搭載されLCDディスプレイ上のデジタイザーの感圧の精度を上昇させることによってどれ程の圧力が画面上に出ているかを判断し3D Touchと同じ動作を発揮できている。
それはA12 Bionicチップの高性能ニューラルエンジンにより演算処理しリアルタイムで計測できる様になったと噂されている。
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それはiOS 12 開発途中で3D Touch非搭載のモデルでもできることが発覚してしまったのかもしれない、しかも古いデバイスでもそれが可能で、今回 iOS12で3D Touch非搭載のモデルも通知の一括削除など限定されているがそれに近い動きを可能にしたのではないかと思われる。
そこには古いモデルも長く使って欲しいと言うAppleの思いも込められているのかも知れない。

 

まとめ

iPhoneXRについて散々語ってきたが何を伝えたいのかと言うと高いものが最高というわけではないということ。
Appleは今回3機種出すことによってユーザーが本当に求めているものが何なのかをこのXRを通じて模索している、永く使ってもらいたいと思うAppleの気持ちが見え隠れするこの端末はもしかしたらベストバイなのかも知れない。